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KINOTTO

NOTE

カットソーをかたちづくる風景 - 紡績工場編 3-


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KINOTTOの「カットソーをかたちづくる風景」- 紡績工場編 – 

その舞台は、いつもお世話になっている大阪の泉州地域にある紡績工場

「エシカル」や「サステナブル」といった取り組みが

いまほど身近ではなかった頃から

綿花栽培の労働環境などにも配慮した原料調達をしつつ

個性豊かな素材を生み出し続けている会社です

そんな志あるものづくりの達人たちが

「着るもの」の「もと」となる「糸」をつくりあげる現場より

MADE IN JAPAN の日常のひとこまをお届けしています

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世界各地からやってきた個性豊かな原綿が(カットソーをかたちづくる風景 – 紡績工場編 1-)、

『混打綿(コンダメン)』という工程を経て(カットソーをかたちづくる風景 – 紡績工場編 2-)、

だんだん「糸」というカタチに近づいていく様子を、前回の続きから辿っていきたいと思います。

 

ふんわり解きほぐされ、異物を取り除かれたコットンが次に向かうのは『カード』という工程です。

『カード』の機械を正面から見てみると、こんな雰囲気。

奥にある長方形の壁のような(小さな窓からコットンが覗いている)部分から、何やらガシャガシャと音を立てて動き続ける中間部分を経て、手前からシュルシュルと軽やかに太~いうどんのようなものが飛び出てきます。

この太~いうどんのようなもの、もしかしたら見覚えがあるでしょうか?

こちらが、コットン繊維を寄せ集め、ふんわりロープ状にした束、「スライバー」です。

KINOTTOが初めて「スライバー」と出会ったときの驚きを、なんとかお伝えできればと思い、手元にあった定規や糸と並べてみました。( 2.5 cm × 30 cmの定規です )

いかがでしょうか?

ボリュームたっぷりの「スライバー」は、とにかく見た目のインパクトが強烈。

きっと一度目にしたら、いつまでも記憶に残る迫力のある存在です。

続いて側面に回ってみると、この機械の全貌を確認することができました。

高さのある平たい箱型のパーツからコットンの繊維(混打綿(コンダメン)から来たもの)が送り出され、

大きく厳つい雰囲気の円形部分を通る間に「何か」が行われ、

正面からスライバーが出てくるという仕組みになっているようです。

さて、この『カード』工程で行われる「何か」について大まかに説明してみると、

絡み合ったコットン繊維のひとつひとつをバラバラに解きほぐし、短すぎる繊維や、ここまでに取り除けなかった不純物を除去しつつ、繊維の流れをある程度平行な状態にまとめていく、ということ。

コットンの繊維をバラバラにして平行に・・・なんて、よく分からないなぁと感じたら、

「絡まってしまった髪の毛を、手ぐしやブラシなどで梳かし、最終的に束ねていくような感じ」をイメージしてもらえたら良いかもしれません。

大きな円形部分の先には、何やらメガネをかけた顔のようなパーツが。

(画像の真ん中あたり、横長の細いメガネをかけてイーッと歯をみせた顔のように見えませんか??)

つい立ち止まってじっくりのぞいていると、Mさんがメガネ部分を開いて見せてくれました。

そこでは、薄くて細長いコットンの帯のようなものが段々に連り、ゆっくり動いています。

なんだか不思議な形状と連なりを、興味津々で面白がっていると、

「わたしたちは、これを鎧(ヨロイ)と呼んでいるんですよ」と、教えてくれたMさん。

「へぇ!確かに鎧(ヨロイ)って、こんなパーツがありますもんね~」なんて、武士の服装について会話を弾ませつつ、何だか嬉しい気持ちになるKINOTTO。

紡績工場を熟知した方ならではの、(マニアックな)愛称を教えてもらえたことはもちろん、何より現場に愛着を持っている雰囲気が伝わってきて、

きっと工場での色んな場面にユーモアを交えながら、あれこれ心を配られているのだろうなぁ・・・

と、ほっこりしてしまったエピソードでした。

ついに『カード』工程もこちらが最終段階。

バラバラに解されたコットン繊維が一気に寄せ集められ、

(画面中央でV字型に集まる白いラインは、高速で移動しているコットンの繊維です)

ロープ状の束となった「スライバー」が、真っ赤な缶のなかにどんどん積みあげられています。

 

ふと我に返って辺りを見回すと、そこは「スライバー」のたっぷり詰まった、赤い缶だらけの場所だったのでした。

さて、ここまで覗いてきた『カード』までは、どんな糸をつくる時にも辿る工程なのですが、

ここからは、KINOTTOの糸に施されているもうひとつの工程『コーマ』をご紹介。

それは、わたしたちのカットソーの魅力のひとつでもある「自然なツヤとちょっぴり上品な雰囲気」をプラスしてくれる、大切な「ひと手間」でもあります。

こちらの機械に乗せられている筒に巻かれたコットンは、『カード』から出てきた繊維を薄いシート状にしたもの。

『カード』でスライバー(カードスライバー)となったコットン繊維の中には、厳密に言えば短い繊維や長い繊維、いろいろな状態の繊維が混ざっています。

『コーマ』は、そのさまざまな繊維のなかから、より長く均整な繊維のみを集め、さらに全ての繊維をより平行な状態にまとめて、新たなる束(コーマスライバー)にしていく工程です。

もっと身近に感じられるよう例えるとしたら、

「大まかに整えていた髪の毛を、より丹念に櫛で梳かし、長さを揃えつつ、艶も出していく」

というイメージが近いかもしれません。

機械の反対側に回って覗いてみると・・・・

見てください、この『コーマ』を終えて出てきたコットンの輝きを!

(特に束になる前の、とろりと波打つような部分から、素晴らしい艶感が見てとれます)

丹念に梳かされ、繊維の方向も均一に整い、ツヤツヤに輝くその姿には目を見張るばかり。

上:「コーマ」後のコットン繊維  下:カード後のコットン繊維

「カードスライバー」と「コーマスライバー」から取り出したコットン繊維を並べてみると、その差は歴然。

上:コーマスライバー  下:カードスライバー

スライバー同士を並べてみても、やはり雰囲気の違いはハッキリと感じられます。

このサラツヤで美しい「コーマスライバー」から、いよいよKINOTTO「カットソー」の「もと」となる大切な「糸」が紡がれていきます。

 

次回のNOTEに続く

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カットソーをかたちづくる風景 - 紡績工場編 4- では、

紡績工場ならではの圧巻のスケールで「糸を紡ぐ」場面をご紹介していきますので、どうぞお楽しみに~