新しいニットシリーズのこと -長袖羽織り編-
この春から登場しているKINOTTOの新しいニットシリーズは3アイテム。
長袖羽織り、半袖プルオーバー、ノースリーブプルオーバーのランナップは、それぞれシンプルなシルエットでありながら、身につけたとき「なるほど!」と納得してもらえる安定感。
何気ない毎日を気持ちよく過ごせるよう、細部にも目を光らせてデザインしました。
素材は、定番のボートネックニットと同じくコットン100%。
これまでよりも少しだけ細めの糸を選び、編み目の詰まり具合を調整することで、ボートネックニットよりちょっぴり薄手に。
とても滑らかな肌触りで、より軽やかなニットシリーズになっています。
そして、編み立てはもちろんホールガーメント。
※ ホールガーメントについては、このホームページNOTEの「メイド・イン・ジャパンの技術です」も覗いていただけたら嬉しいです。
前見頃と後ろ見頃、袖や肩など全てのパーツを継ぎ目なくかたちづくれる特殊な編み機を用い、ニットならではの伸縮性やホールガーメントの特徴を活かしたKINOTTOのニットシリーズは、
日々の作業性も意識したサイズやシルエットで編み立てているので、着用時の可動性も抜群。
身につけたときストレスを感じにくいのも大きな魅力のひとつです。
それでは、早速こちらのアイテムからご紹介。
ふわっと肩にかけるようにシンプルに「羽織る」ことに特化したこのかたち。
長袖羽織りニットは、軽やかな着心地でありながら着脱もスムーズ、滑らかな肌触りとも相まって、日々気持ちよく着回しやすいアイテムになりました。
ニットの羽織りは、前をボタンでとめる仕様であることが多いですが、KINOTTOは思い切ってボタンなしのカタチに。
便利ではあるけれど、じつは編んでいる糸を途中でカットすることになってしまうボタンホール。(一本の糸から編み立てられたニットは、解けばまた一本の糸に戻ることもできるのも魅力のひとつなのですが、その糸を途中で切ってしまうことに・・・)
また、日々愛用してもらえばもらうほど、穴を開けた部分からのほつれやボタンが外れてしまう可能性は避けられず、衣類のほんの一部のトラブルから着るのを躊躇することに繋がってしまう状況は残念で、とても気になっていたKINOTTO。
ニットに限らず、頻繁に洗って着続けてもらいたい日常のアイテムは、取り扱いもデザインもなるべくシンプルであることがベストだと考えている私たち。
これまでのKINOTTOのアイテムも、素材(糸や生地)や縫製仕様(ニットの場合はホールガーメントの機能)などの利点を最大限に活かし、修理が必要となってしまう可能性のあるものは最小限にする意識でものづくりしてきた背景には、密かにそんな想いも隠れています。
ボタンのないデザインであることは目をひくポイントではありますが、この羽織りの大きな特徴は、脇の下にマチがあること。
「脇の下にマチ?それって、一体何のため??」と思われた皆さん!
カーディガンなど薄手のニットを羽織るとき、着ている服の袖がアームホール部分でもたついて、モゾモゾとストレスを感じたことはないでしょうか?
または、そんな状態が気になるので腕周りの大きなものを着てみたら、袖が太くブカブカでちょっとだらしなく見えてしまった・・・
もしかしたら、そんな体験をされた方もいるかもしれません。
KINOTTOの羽織ニットはズバリ、
『シルエットはスッキリ動きやすいサイズ感でありながら腕周りのもたつきを感じさせない羽織りアイテム』
脇の下のマチは、とてもひっそりしていますが、スッキリシルエットをキープしつつもアームホールを大きく開いてくれて(腕を通しやすくなって)、着ているときにも腕を動かしやすくしてくれるという、重要な役割を果たしています。
パーツごとに継ぎ目のないホールガーメントニットなので、どこにも(もちろん裏側にも)縫い目がなく、縫い代部分の引っ掛かりなどもないため、袖のある服の上に羽織るときも、すんなり腕が通る感覚は嬉しいばかり。
試しに、KINOTTOのアイテムで一番袖幅が広くアームホールの大きいメンズTシャツの上に着てみるとどうでしょうか?
アームホールや袖の太さに対して、羽織の袖はスッキリしているので、もしかしたらきつく感じるかな・・・
と思ったら、案外すんなりと腕を通せています。
Tシャツの袖の太さやアームホールの大きさなどは特に気にならず、身につけることができました。
内側の袖周り部分ももたつかずに着られて大満足。
この感じであれば、気軽にササっと羽織ってもらうことができそうです。
ワンサイズではありますが、ボタン留めがないことや編み地の伸縮性により、いろいろな体型の方が手に取りやすいアイテムになっています。
滑らかで肌触りの良いコットンは、もちろん自宅で洗濯可能。
滑らかさを保ちつつしっかりと安定した編み地でつくっているため、型くずれが起きずらいのも嬉しいポイントです。
スカートに合わせてもバランスがとりやすく、ボトムスを選ばない羽織はこれからのシーズンにも嬉しい限り。
ちょっと違った目線の使い方としては、袖や見頃などのシルエットを活かし、ストールみたいに首に巻いてみるのも素敵です。
この春KINOTTOがお邪魔させていただいた、日用美の浅川さんも素敵に着こなしてくれた長袖羽織ニット。
もし手に取ることがあったなら、ぜひ袖を通して着心地を確かめてみてくださいね。
次回へ続く。